まき姉の小宇宙

創作小話描いてます ゆるりと見ていってくださいね

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いちばんさいしょの 

いちばんさいしょのおもいでは

 

ひたひた冷たい 石造りの地面

 

ぺたぺたと裸足で歩いていた。

 

街と人

 

わたしのことはみんなには見えていないみたいで

 

過ぎ行く人々を

わたしは

見送っていた

 

 

みんなの様子を

しばらく観察している

 

ここのいる人々は

 

どんな生を営んでいるのだろう

 

 

ただただ

見つめた

 

生きている人とかとは

 

時間の感覚が違うようで

私だけ

ずっと子供だった

 

 

みんなの言葉でいうと

 

わたしは

ガイド・スピリットとか

 

いうものらしい。

 

スピリットは

スピリットの

じかんをいきる。

 

人が生きているすがたを

そばでじっと

観察している。

 

ワンピースのような服をきて

 

はだしのわたしは

 

石造りの町並を

ひたひたと

 

ひとりであるく

 

人が持つような

 

つよい

よろこびや

かなしみは

 

わたしにはない

 

淡々と

観察をしている。

 

 

 

いちばんさいしょの

 

おもいでのなかのわたしは

 

 

淡々と

 

人をみつめて

 

 

人の

想い や 感情に

 

興味をもった

 

 

わたしたちのこと

 

ガイド・スピリットと

人は呼ぶらしい

 

でも

 

人のような

つよい

 

つよい

情や 愛で

 

導こうとしているわけでもない

 

もっと

わたしたちは

淡々としている

 

 

それだけに

 

人のもつ

 

はげしい

こころに

 

興味をもった

 

 

 

 

いちばんさいしょの

わたしは

 

空気のような

 

スピリットだった

 

だれかひとりを

 

応援することもなく

 

だれかひとりを

 

深く愛することもなく

 

 

だから

 

 

いちばんさいしょのわたしは

 

願った

 

 

 

いつか人として

転生できたなら

 

ひとのもつ

つよい 

よろこび

かなしみ

 

はげしい

かんじょう

 

こころ

 

体験したい

 

そして

スピリットのときに

 

感じていた

静かで淡々とした調和の愛とは

また違う

 

人の愛

人の情も

 

体験したい

 

 

 

 

 

おはよう

 

 

おめざめ

 

これが

人の生ね

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