カルメ焼きロマン

ワシはカルメ焼きマン

ザラメをな

ほれ。こして火にかけてな

ぶくぶく熱あつになるまで

こうじーーと火にかけてな

重曹ってあるじゃろう？

お母さんが台所のお掃除に使っていたやつじゃ

それをな

さらさらーとかけてやってな

そうしているとこう

ザラメに魔法がかかったように

ブクブクーと膨らむんじゃよー

ドリームじゃろう？

ほほっと

そうしてワシは

誕生するんじゃよ

タイトルをつけるとしたら

［神秘、カルメ焼き誕生のロマン］

とかそんな感じじゃ

ほほっほ

ワシの味は

あまくて

でもやさしい感じのあまさで

なんかこう、

ちょっと恋しくなるような

そんないい味をだしておるじゃろう？

なんてったって

宇宙がワシのことを

そういう風につくっておるからな

ちょっと疑っておるじゃろ？

いやいやそれは

ほんとうのことなんじゃよ

じゃからほれ

ワシを食べると

ほっぺたがニンマリして

なんだかしあわせな気持ちになってくるじゃろう

それも

宇宙がワシにあたえた魔法なんじゃよ

ほっほっほ

これもほんとうのことじゃ！

おおきくなったら

ワシのことを思い出して

たまにはのう

ああ、ケーキやらモンブランやら

洒落たきれいなお菓子もモチロンすてきじゃが

じゃが

たまにはのう

ワシのことも思い出して

ワシをたべたときの

ニンマリしあわせな気持ちもおもいだして

ひとに伝えてほしいんじゃよ

そうすることで

ワシはいつでも

魔法のカルメ焼きでいられるからのう

ほっほっほっほ！！